腹式呼吸の普及
腹式呼吸の誕生について前回は書きましたが、
僕は腹式呼吸それ自体が間違っているとは思っていません。
お腹を意識的に動かし内臓を内側からマッサージすることは単純に体に良いと思いますし、
呼吸のスパンをコントロールし反復運動を意識的に行うことは
自律神経に良い作用をもたらします。
呼吸器官の働きが促進され血行が良くなりホルモン分泌も促され、
万能薬とは言いすぎかもしれませんが健康になることは間違いのない事だと思います。
肥満から不眠まで腹式呼吸の効能を唱える人が多いのも当然と言えましょう。
明治時代に学制が発布され学校で「養生法講義」がなされるようになり、また明治から大正にかけての健康ブームの時期には栄養・衛生・西洋医学・運動などの様々な観点から沢山の健康本が出版され、人々の知識はある意味画一的に上書きされてきました。
海水浴法、冷水養生法なんていう本も出版されています。なかなか面白いですよ(笑)
そういった国民の意識が健康や養生に向いたある種の健康ブームの中、医学的権威を持つ二木氏の「腹式呼吸」は、
その実践の手軽さや効果の大きさも相まって劇的に広まっていったのは想像に難くありません。
日本人の健康に一役買っていたのも事実でしょう。
腹式呼吸の普及。
大変結構なことだと思います。
問題は、
腹式呼吸=歌の呼吸 なのか?という一点のみ。
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