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腹式呼吸という呪い、その3。~海外に腹式呼吸は有るのか?前編~ヴォイストレーニング!呼吸シリーズ③

ベルカント

腹式呼吸は歌に必須な呼吸です。

プロの歌い手なら腹式呼吸は必ず習得しなければなりません。


腹式呼吸を使えないと喉を壊します。




歌う時のみならず声を使う職業(アナウンサー、声優など)ではこの考えがまことしやかに浸透していますが、本当にこれは正しいのでしょうか?
こういった文言の後には大体次のようなフレーズが続いたりします。

「本当の腹式呼吸を教えます。」
「さあ!あなたも簡単に腹式呼吸エクササイズ!!」
「自宅で簡単!腹式呼吸トレーニング♪」
「腹式呼吸でイケてるヴォイスに!!」

商品のキャッチフレーズみたいですね。


商品でも良いのです。経済活動を否定する気はありませんし、それが正しく、効果が有るならば何も言う事は有りません。

しかしながら、
私のところにいらっしゃる「声が出にくくなった」という人のほとんどが「呼吸が原因」という実情があります。
しかも声が出なくなった原因は「腹式呼吸ができないから」では無く、腹式呼吸という意識のせいで身体に余計な「力み」が生じてしまっているからなのです。

「私は海外で素晴らしい発声メソッドを習得した」という人の著作や、世の中に溢れかえっているボイトレ本・発声本の9割以上には、当たり前のように腹式呼吸について書かれていますので致し方ない事なのかもしれません。
しかし海外でも、ヨーロッパやアメリカでも本当に腹式呼吸が歌には必要であると言われているのでしょうか?





前回までの記事をお読みでない方は、お読みになってから先に進むと理解が深まります。

「腹式呼吸はどこから来たのか?」
「胸式呼吸という悪者」



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